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船長の身勝手経済Blog (続) 

菅総理のニュースはサプライズでしたが、海の向こうの米国では注目されていた8月の全米(非農業部門)雇用統計の数字が出ました。いや~何となくそんな気がしていましたが、予想より遥かに少ない雇用数で、雇用面からはどうも景気減速感が見え隠れしています。この数字で一旦FRBも弱気に転じ米国市場もぬるま湯相場(ゴルディロックス相場)に再突入し株価も更に上昇するとの見方もありますが、米国は前例のない巨大金融緩和のお金で市場が保たれていますが、既に限界状態まで膨れていますので、何かのトリガーでいきなり風船が爆発することもあり得ます。もちろん、そうなると日本が一番影響を受けるので何とか持ちこたえてほしいのですが....


一方、先週発表されたその他の指標は良かったり悪かったりと未だ斑模様ですので数字だけの判断は難しく、これも長年の大規模金融緩和の副作用がいよいよ影響し始めているのではないかと考えています。インフレ抑制には早めの手立て(利上げ)が必要ですが、一方、金利上昇局面では当然ながら国や企業、個人の債務問題も露呈することは必至で、今後FRBのテーパリング(資産買い入れ停止)へ向けてのメッセージやその後の金利引き上げに踏みきるタイミングは相当慎重なアプローチが必要になってきた様相が覗えます。


コロナウイルス発生時、米国では多くの労働者が首切りされました、しかし、ワクチン接種がある程度進み、経済活動再開方向に舵を切ったため、企業も切りすぎた人員の確保で躍起になり始めました。しかし、現在デルタ株感染拡大が広がりつつある中、人々の考え方も変わり皮肉にも需要に供給が追い付かず、より高額の賃金を提示しないと人員不足に陥り、下手をすると人員の確保が出来ず企業の負担増や生産製の鈍化懸念すらあり得る悪循環を迎えています。


雇用ともう一つの柱である物価ですが、FRBはある程度物価上昇については容認してきましたが、コロナの影響により供給が更に逼迫、資源高や物不足で更なる価格の高騰が止まりません。

今までは大規模金融緩和~財政出動~賃金上昇からコロナ補助金もあって物価上昇を吸収することが何とか出来ました。しかし、インフレ抑制のため今後緩和縮小や利上げが実際に行われ、補助金などもすべて打ち切られた後は相応の逆風は避けられず、場合によっては長年トップを走ってきた米国経済や国力も影を落とす可能性もあります。


今世界中の多くの国々や人々は(私もそうですが)未だに米国を信じ切っています。日本人も多くの企業や個人も米国の不動産や株式に投資を進めています。しかし、何事も永遠はないかもしれません。個人的には、ここに21世紀の最大の落とし穴があるかもしれないと少し感じています。


さて、今の日本はどうでしょうか?


1990年代のバブル崩壊以来デフレが当たり前の日本でしたが、遅かれ早かれ国内も例外なく影響を受け、すでに様々な食料品から日用品まで物価が上がってきていることをお気づきでしょうか?


コロナという経験ない特殊な障壁により一部産業が著しく衰退や停滞し、今後は下手をすると日本でも倒産や解雇や整理が進み、働ける人達ですらも雇用の不確実性の中、賃金の停滞や下落という米国以上の悪影響があり得るシナリオも考えておく必要があるかもしれません。


かつてのバブル時代の日本を思い出してください(経験がない人はすみません)。物価は世界一、賃金も高く、株価は日経平均(いまの構成とは異なりますが)4万円間近、当然金利も高かったですので、資産のある人は銀行に預金して寝ているだけで十分利息で食べていけた時代が実際にあったことも事実です。活気と勢いがあり、何よりも今の中国のように米国が恐れる日本の姿がそこにはありました。元米駐日大使のライシャワーが発行禁止を警告した「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の著書に当時米国も恐れる日本の時代があったことを懐かしく思い出します。


インフレ率はある程度までは経済の活力を表しますが、大事なポイントは経済や産業の発展と賃金上昇の上にあって成り立つものです。

今や平和とデフレが当たり前の日本がこの不澄明なコロナ禍の中、日本だけで立ち直っていけるのでしょうか?まだ見ぬ外的「神風」が吹くのを待つしかないでしょうか....


そうした中、直近の菅総理の突然の表明は即座に日本の金融マーケットではポジティブに反応しました。選挙目的とは言え、このサプライズが新しい風と政策や財政出動期待感先行ととらえられ、株式市場も一旦しばらく上昇するかもしれません。しかし、その先にはまだ見ぬ何かが潜んでいる可能性があります。今はそのことを肝に命じて日々石橋を歩いて渡ることが必要かもしれません。

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Captain/Team BIG TAK


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