3月末の週末、帰航中にふと後方デッキを確認すると、左エンジンの排気口から真っ白い煙が....
みるみるうちにその白煙が増え始めたので、さすがに異常と判断、
即座にメカニックに緊急連絡し、左エンジンは使用せず、右エンジン一基のみでマリーナに駆け込み帰港しました。
帰港後メカニックから開口一番、「これはエンジン内部のガスケット抜けでは?!」との推察。方法としてはBIG TAKⅡの左窓を外してそこから重機を入れて吊りあげる大掛かりな作業が必要かもしれないとのことで、状況次第では数週間~1か月かかることもあり得るとの見解でした。更に、エンジン分解後にピストン部分に損傷があった場合は、修理自体が難しくなり、最悪エンジンをそっくり載せ替えが必要になることも覚悟しなければならない状況でした。お先真っ暗、しばらく言葉が出ませんでした(><)。
コロナ禍で予約は激減していたものの、ようやく少し動き始めた矢先だったので、既に頂戴しているご予約を一体どうすればいいのか、お客様にどのように説明すべきか、BIG TAKⅡはどうなるのか、様々なことが頭の中をぐるぐると過りました。
しかし、我々が途方に暮れて落ち込んでいる姿を哀れみてか、長年お世話になっている、我々が最も信頼するロボット工学専門の角屋メカニックに加えて、この度、頼れる助っ人、エンジンの開発や整備士教官も手掛ける某大手メーカーの山後メカニックが立ち上がってくれて、緊急に救いの手を差し伸べてくれました!
他の多くの修理案件があるにも関わらず、すべてを一旦中断し、BIG TAKⅡの為に尽力をいただきました。まさに感謝の言葉しかありません。
さて、エンジンの修理と言っても、車のように簡単ではなく、上で述べたように、作業の為にまずBIG TAKⅡの窓を取り外し、重機のアームを入れます。そこからエンジンを吊り上げ、やぐらを組んでやっと作業に臨むかの検討がなされましたが、それにはかなりの時間と労力がかかるので、その前に手が届く通路側のエンジン右側部分のガスケットとピストンを先に調べてみてはとのことで、即日できるところからエンジン分解作業が開始されました。連日狭いエンジンルームに潜り込んで、気の遠くなるような細かい作業を真っ黒になりながら真剣に向き合ってくれた両名の姿には頭が下がります。
流石に達人が2人になると作業の効率が著しく向上し、重たいエンジン部品の取り外しも驚くべき速さで作業は進み、わずか一日足らずでエンジン上部と右側の部分が分解されました。すると、当初の予想通り、右側のガスケットが破損していることが判明。残るは頼みの綱のピストンに破損がないことを祈りながら作業を見守りました。
するとエンジンルームから、「大丈夫です!ピストンは無事です、良かった~~との声が!」いや~まさに綱渡り、地獄から天国へ舞い上がった瞬間でした。
即日必要な部品を発注してもらい、部品もすぐに届き、交換から最終の複雑な調整をしながらの再組立て、エンジンのエア抜き~最終試運転等を含めて、何と足掛け5日間程で修理作業がすべて完了!今回は作業しやすい側の損傷がすぐに判明したことで、エンジンを吊り上げずに済んだこと、ガスケットのみの損傷だったことなど、多くの幸運が重なり、不幸中の幸いだったかもしれません。大掛かりな船のエンジン修理に携わる人であればわかると思いますが、これはまさに異例の速さであり、まさに偉業です。
常日頃当たり前のように出航をしていますが、いつも支えていただくメカニックのおかげだということを改めて痛感させられました。今回の件でも(昨年はプロペラ損傷)以来の欠航で、お客様にも大変ご心配をいただきました。この場を借りて、修理中にご迷惑がかかってしまった一部のお客様や修理をお待たせしてしまったマリーナの他オーナーへのお詫びと共に、これ程の短期間に原因を早期究明し、修理を成し遂げてくれた我々の最強メカニック、角屋さんと山後さん両名には心から感謝を申し上げます。
今後も信頼できる最強のメカニックの力を借りながら、引き続き、安全航行に尽力する所存です。
Captain/Team BIG TAK
みるみるうちにその白煙が増え始めたので、さすがに異常と判断、
即座にメカニックに緊急連絡し、左エンジンは使用せず、右エンジン一基のみでマリーナに駆け込み帰港しました。
帰港後メカニックから開口一番、「これはエンジン内部のガスケット抜けでは?!」との推察。方法としてはBIG TAKⅡの左窓を外してそこから重機を入れて吊りあげる大掛かりな作業が必要かもしれないとのことで、状況次第では数週間~1か月かかることもあり得るとの見解でした。更に、エンジン分解後にピストン部分に損傷があった場合は、修理自体が難しくなり、最悪エンジンをそっくり載せ替えが必要になることも覚悟しなければならない状況でした。お先真っ暗、しばらく言葉が出ませんでした(><)。
コロナ禍で予約は激減していたものの、ようやく少し動き始めた矢先だったので、既に頂戴しているご予約を一体どうすればいいのか、お客様にどのように説明すべきか、BIG TAKⅡはどうなるのか、様々なことが頭の中をぐるぐると過りました。
しかし、我々が途方に暮れて落ち込んでいる姿を哀れみてか、長年お世話になっている、我々が最も信頼するロボット工学専門の角屋メカニックに加えて、この度、頼れる助っ人、エンジンの開発や整備士教官も手掛ける某大手メーカーの山後メカニックが立ち上がってくれて、緊急に救いの手を差し伸べてくれました!
他の多くの修理案件があるにも関わらず、すべてを一旦中断し、BIG TAKⅡの為に尽力をいただきました。まさに感謝の言葉しかありません。
さて、エンジンの修理と言っても、車のように簡単ではなく、上で述べたように、作業の為にまずBIG TAKⅡの窓を取り外し、重機のアームを入れます。そこからエンジンを吊り上げ、やぐらを組んでやっと作業に臨むかの検討がなされましたが、それにはかなりの時間と労力がかかるので、その前に手が届く通路側のエンジン右側部分のガスケットとピストンを先に調べてみてはとのことで、即日できるところからエンジン分解作業が開始されました。連日狭いエンジンルームに潜り込んで、気の遠くなるような細かい作業を真っ黒になりながら真剣に向き合ってくれた両名の姿には頭が下がります。
流石に達人が2人になると作業の効率が著しく向上し、重たいエンジン部品の取り外しも驚くべき速さで作業は進み、わずか一日足らずでエンジン上部と右側の部分が分解されました。すると、当初の予想通り、右側のガスケットが破損していることが判明。残るは頼みの綱のピストンに破損がないことを祈りながら作業を見守りました。
するとエンジンルームから、「大丈夫です!ピストンは無事です、良かった~~との声が!」いや~まさに綱渡り、地獄から天国へ舞い上がった瞬間でした。
即日必要な部品を発注してもらい、部品もすぐに届き、交換から最終の複雑な調整をしながらの再組立て、エンジンのエア抜き~最終試運転等を含めて、何と足掛け5日間程で修理作業がすべて完了!今回は作業しやすい側の損傷がすぐに判明したことで、エンジンを吊り上げずに済んだこと、ガスケットのみの損傷だったことなど、多くの幸運が重なり、不幸中の幸いだったかもしれません。大掛かりな船のエンジン修理に携わる人であればわかると思いますが、これはまさに異例の速さであり、まさに偉業です。
常日頃当たり前のように出航をしていますが、いつも支えていただくメカニックのおかげだということを改めて痛感させられました。今回の件でも(昨年はプロペラ損傷)以来の欠航で、お客様にも大変ご心配をいただきました。この場を借りて、修理中にご迷惑がかかってしまった一部のお客様や修理をお待たせしてしまったマリーナの他オーナーへのお詫びと共に、これ程の短期間に原因を早期究明し、修理を成し遂げてくれた我々の最強メカニック、角屋さんと山後さん両名には心から感謝を申し上げます。
今後も信頼できる最強のメカニックの力を借りながら、引き続き、安全航行に尽力する所存です。
Captain/Team BIG TAK
| 18:22
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